2012年6月21日木曜日

「資源国」が成長のキーワード

2008年は日本とブラジルの交流年として様々なイベントがありましたが、これは日本人がブラジルへ移り住んで100年を記念してのことでした。そして、投資信託でも2008年は、ブラジルに投資するファンドが残高を伸ばしました。

投資対象は、ブラジルのレアル建て債券やブラジルの株式です。秋からの金融危機で大幅に下落したものの、2009年春からは再び資金流入が目立つファンドも多数あります。

100年前は日本からブラジルへと「人」が移動しました。2009年、101年目には、大挙してブラジルの債券や株式に投資しており、「お金」が移動しているとも言えます。

2009年8月末現在ブラジル一国に投資するファンドは、債券型が5977億円、株式型が2429億円、資産分散型が230億円となり、合計で約8636億5000万円です。

投資信託を通じて投資される外貨資産の内訳では、2009年6月末で見ると、外国株式でも、外国債券でもブラジルは第6位の残高となっています。株式ではオーストラリアより多く、債券でも北欧やニュージーランドより多く投資されているわけです。

「資源国」が成長のキーワード

ブラジルが何故これほど投資家をひきつけるのでしょうか。ちょっと前にもBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)などと言われて、新興国4羽カラスのようにもてはやされた時期がありました。やがて、BRICsの中でもブラジル・ロシアの資源国と、インド・中国の資源輸入国では、資源国の方が成長期待が高いなどと言われたり、一方で資源国も所詮は中国の成長シナリオに大きく依存する、などと反論が出たり、議論が続いています。