2012年7月4日水曜日

夢もリスクも大きいことをしっかり認識

いずれにせよ、金融危機後の世界経済の立ち直りにも、新興国の動向が大きく関わっていると見られています。そして、短期的にも回復力は大きく、金融危機後に実際に新興国に投資した方は、大変満足な結果が出ていることでしょう。

新興国の中でも資源国、そして資源国の中でもブラジルの場合は、エネルギー・鉱業資源だけではなく、農業国でもあり代替エネルギー資源と食糧資源もあることで、成長軸が2つあると見られています。そして、先進諸国より高い金利や、成長を背景に通貨も強くなるだろうとの見方が、ブラジルへの投資魅力と考えられているようです。

夢大きいが、振幅の大きさも覚悟して

これらのブラジル株式や債券ファンドのほかに、2009年1月以降“通貨選択型ファンド”(たとえば米国低格付債券などに投資をしつつブラジルレアルでヘッジする)という商品が流行となりつつあります。

様々な通貨の中で一番人気がブラジルレアルで、8月末では9466億円の残高があります。つまり、今回ランキングで取り上げたブラジルの株式や債券に直接投資する「リスクが解りやすい」商品から、投資対象のリスクとブラジルレアルの為替リスクを知る必要がある通貨選択型の「リスクが解りにくい」商品へと、ブラジル関連の人気は広がっています。

為替の変動の大きさなど、歴史的には幾度も危機を乗り越えてきたブラジルへの投資は、夢もリスクも大きいことをしっかり認識して、集中投資をすることなく、ふさわしい金額(資金規模)で行いましょう。